ドッグランの入り口・出口設計の完全ガイド【2026年版】

目次
  1. ドッグランの出入口設計が重要な理由
  2. 扉(ゲート)の種類と特徴
  3. 二重扉(エアロック)の設計方法
  4. フェンス・扉の高さの目安
  5. 鍵・ラッチの選び方
  6. 脱走防止のための設計ポイント
  7. 費用の目安
  8. 施工実例
  9. よくある質問(FAQ)
  10. まとめ

ドッグランの出入口設計が重要な理由

自宅ドッグランで最も事故が起きやすい場所は「出入口」です。「フェンスもしっかり作ったのに、扉を開けた瞬間に脱走してしまった」というケースは珍しくありません。

出入口の設計はドッグラン全体の安全性を左右する最重要ポイントです。どれだけ高いフェンスを設置しても、扉の設計が不十分であれば脱走リスクは残ります。愛犬の命を守るために、出入口設計は妥協しないことが大切です。

  • 脱走事故の実態:ドッグラン事故の多くは扉の開閉時に発生。特に来客時・子供が扉を開けた時に多い
  • 犬の素早さ:犬は人間の反応速度を上回るスピードで動く。一瞬のすきを逃さない
  • 道路への飛び出し:脱走後に交通事故に遭うケースが最も深刻。出入口の向きと立地も重要

扉(ゲート)の種類と特徴

ドッグランの扉は素材・開き方・機能によってさまざまな種類があります。

開き門扉(スイング式)

最も一般的なタイプです。片開きと両開きがあり、脱走防止の観点から片開きが推奨されます。両開きは開口部が大きくなるため、犬が飛び出しやすくなります。アルミ製や樹脂木製など素材も豊富。費用は1箇所あたり30,000〜80,000円程度。

引き戸式

横にスライドして開閉するタイプです。スペースを取らないため狭い場所に向いていますが、犬が鼻先で押し開けてしまうリスクがあります。ラッチ(掛け金)付きのものを選ぶことが必須です。費用は40,000〜100,000円程度。

二重扉(エアロック型)

入口と出口に2枚の扉を設けて、間にバッファゾーンを作るタイプです。公共ドッグランでよく使われる最も安全な構造で、脱走リスクをほぼゼロにできます。設置スペースと費用が必要ですが、安全性を最優先にするならこの一択です。

自閉式(オートクローズ)扉

バネや油圧ダンパーの力で自動的に閉まる扉です。「うっかり閉め忘れ」を防ぐための機能で、既存の扉に後付けすることもできます。費用は後付けパーツのみで3,000〜15,000円程度。

扉の種類 費用目安 脱走防止性 使いやすさ 特徴
片開き門扉 3〜8万円 スタンダード・コスパ良好
引き戸式 4〜10万円 ○(ラッチ必須) 省スペース
二重扉(エアロック) 15〜40万円 △(手間が増える) 最高レベルの安全性
自閉式(後付け) 3,000〜1.5万円 既存扉に追加可能

二重扉(エアロック)の設計方法

予算と設置スペースが許す場合、二重扉(エアロック)は自宅ドッグランで最もおすすめの出入口設計です。

エアロックの基本構造

外扉と内扉の間に1〜2㎡程度のバッファゾーン(エアロックゾーン)を設けます。犬を連れてまず外扉から入り、外扉をしっかり閉めてから内扉を開けるという2ステップで安全性を確保します。公共の大型ドッグランと同じ仕組みです。

設置に必要なスペース

  • 最小サイズ:1m×1.5m程度(人間1人+小型犬が入れるスペース)
  • 推奨サイズ:1.5m×2m程度(大型犬や複数の犬でも余裕あり)

費用の目安

扉2枚分+バッファゾーンのフェンス代で15〜40万円程度。ドッグラン全体の施工と同時依頼することで効率的に設置できます。

フェンス・扉の高さの目安

扉の高さはフェンスの高さと統一するのが基本です。犬のサイズ別の推奨高さは以下のとおりです。

犬のサイズ 推奨高さ 代表犬種 備考
小型犬 80cm以上 チワワ、トイプードル ジャンプ力が高い犬は100cm以上推奨
中型犬 120cm以上 柴犬、コーギー、ビーグル 運動能力が高い犬種は150cm
大型犬 150cm以上 ラブラドール、ゴールデン ジャンプ力の高い犬は180cm以上

扉はフェンスより低くならないように設計しましょう。扉だけ低いとその部分を飛び越えられる危険があります。

鍵・ラッチの選び方

扉の鍵・ラッチ(掛け金)は脱走防止の最後の砦です。

  • サムターン錠:ツマミを回さないと開かないタイプ。犬が鼻先で押しても開かない。子供でも操作しやすく、緊急時の脱出も容易
  • スプリングラッチ:バネの力で自動的に掛かる。閉め忘れを防ぐが、犬が鼻先で押して開けてしまう場合がある
  • 二段ロック:スプリングラッチ+サムターン錠の組み合わせで最高レベルの安全性
  • カラビナロック:既存の扉に追加できる簡易ロック。費用数百円〜で手軽に強化できる

特に子供が多い家庭や来客が多い場合は、子供が容易に開けられない二段ロックを推奨します。

脱走防止のための設計ポイント

扉の種類と鍵だけでなく、設計全体で脱走リスクを下げることが重要です。

扉の向きと開き方

  • ドッグラン側から押しても開かない向き:内側に向かって開く(内開き)にすると、犬が体当たりしても開きにくい
  • 扉の蝶番側に隙間を作らない:蝶番(ヒンジ)側の隙間から犬が脱出できる場合がある。隙間を塞ぐ板材を追加する

地面との隙間対策

  • 扉の下端と地面の隙間:小型犬は5cm以下、中型犬は7cm以下が目安。隙間が大きい場合は下桟(したざん)を追加する
  • 掘り起こし対策:扉の根元(地際)はコンクリートブロックで固めると穴掘り脱走を防止できる

扉周辺の環境整備

  • 踏み台になるものを置かない:扉の近くに踏み台になる物(プランター・石・遊具)を置かない
  • 道路側への開口を避ける:扉が道路に直面している場合は、外にもう1枚のフェンスを設けてクッションゾーンを作る

費用の目安

内容 費用目安
片開き門扉(アルミ)+設置 50,000〜120,000円
二重扉(エアロック) 150,000〜400,000円
既存扉への自閉式追加 10,000〜30,000円
鍵・ラッチ交換(後付け) 3,000〜20,000円
地際コンクリート打ち(穴掘り対策) 20,000〜50,000円

ドッグラン全体の外構施工と同時に出入口を設計すると、工事の手間が省けて費用を抑えられます。

施工実例

実例1:神奈川県 Tさん邸(ボーダーコリー)

フェンス高さ180cmのドッグランに、アルミ製片開き門扉(高さ180cm)+サムターン&スプリングラッチの二段ロック+自閉式クローザーを設置。費用は門扉込みで約10万円。「ボーダーコリーは運動能力が非常に高いので、高さと鍵の二段構えで安心感が格段に上がりました」とのこと。

実例2:埼玉県 Iさん邸(ゴールデンレトリバー・ラブラドール)

2頭の大型犬に対応するため二重扉(エアロック)を設置。バッファゾーン1.5m×2mで2頭同時に入れる広さを確保。費用は約28万円(フェンス+二重扉一式)。「以前は扉を開けるたびにヒヤヒヤしていましたが、エアロックにしてから完全に脱走の心配がなくなりました」とご好評。

実例3:東京都 Fさん邸(フレンチブルドッグ2頭)

既存のドッグランの扉に自閉式クローザーとカラビナロックを後付け。費用は工賃込みで約2万円と低コストで対策。「子供が扉を開けたまま遊んでいたので心配でしたが、自閉式にしてからは閉め忘れがゼロになりました」とのこと。

よくある質問(FAQ)

Q. 既存のドッグランの扉を後から二重にできますか? A. 可能です。既存の扉の外側に追加のフェンス+扉を設けてバッファゾーンを作ります。スペースと予算があれば後付けでエアロック化することができます。まずは現地調査を行い、最適な方法をご提案します。

Q. 自閉式クローザーはどのくらいの耐久性がありますか? A. 油圧式クローザーは10〜15年程度使えることが多いですが、屋外では紫外線・雨水の影響を受けるため、定期的な注油と点検が必要です。年1回は動作確認を行いましょう。

Q. 犬が扉を鼻先で押して開けてしまいます。対策はありますか? A. スプリングラッチのみでは不十分な場合があります。サムターン錠(ツマミを回さないと開かないタイプ)に変更するか、カラビナロックを追加することで対策できます。また、扉がドッグラン側から押しても開かない向き(内開き)にすることも有効です。

Q. 扉の下の隙間から子犬が出てしまいました。どうすればいいですか? A. 扉の下端に下桟(したざん)を追加するか、地際にブロックを並べて隙間を塞ぎましょう。また、コンクリートで地際を固めると穴掘り対策にもなります。

まとめ

ドッグランの出入口設計は脱走事故防止の要です。以下のポイントを押さえた設計で安全なドッグランを実現しましょう。

  • 最も安全なのは二重扉(エアロック):予算と設置スペースがあれば最優先で検討
  • 鍵は必ず二段構えで:スプリングラッチ+サムターンの組み合わせが標準
  • 自閉式クローザーは必須:閉め忘れを物理的に防ぐ最も効果的な対策
  • 扉の向きはドッグラン側から押しても開かない方向(内開き)に:体当たり脱走を防止
  • 地際の隙間・穴掘り対策を忘れずに:コンクリートブロックで地際を固める

「今の扉では不安」「エアロックを導入したい」というご相談はドッグランホームズへ。現地調査のうえ、愛犬の犬種・サイズ・行動特性に合わせた最適な出入口設計をご提案します。

この記事の監修は…
愛犬そらおとまめこ
ドッグランホームズ
代表 清水明夫

黒柴の「そらお」と雑種「まめこ」のパパ。元市議会議員。議員時代に、犬猫殺処分ゼロに向けた市民活動に携わったご縁で、保護犬「そらお」に出会い一緒に暮らし始める。外でしかトイレが出来ないそらおの特性から、自宅にドッグランをつくる。その際、ドッグラン専門施工業者の見つけずらさを痛感し、ドッグランホームズを開業。日々、自宅にドッグランを作りたい人の相談に乗る傍ら、全国にいる愛犬家外構プランナーとのネットワークを構築している。

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    記事公開日:2026年2月20日

    最終更新日:2026年2月20日

    この記事は、ドッグラン施工の専門家の監修のもと、最新の情報をもとに作成しています。

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